実践事例で対処法を学ぶ

障害者支援施設での実践事例として、自閉症の利用者に対して、施設でのスケジュール変更がある場合の対応例を紹介します。
自閉症の特徴の一つとして、こだわりの強さがあげられます。
必ず決まった行動を毎日とらないと落ち着かない利用者も多いため、中には日常のスケジュールが急に変更することでパニックを起こす利用者もいます。
このような特性のある利用者への対応として、スケジュールの変更がある場合には事前に伝えておくという対応が求められます。
障害者支援施設では、レクリエーションや外出などの行事でいつもとは異なるスケジュールの日もあります。
事例では見通しがたたないことを苦手とする人も多いので、事前に説明する時は変更後の詳細なスケジュールや、外出先の細かい情報を伝えておくことにしていました。
自閉症の利用者は、耳からの情報処理が苦手な人も多くいます。
耳よりも目からの情報が伝わりやすいタイプの人には、イラストや写真を利用して伝えるようにすることで、理解がしやすくなりパニックを減らすことができました。
この事例から、毎日のスケジュールをイラストなどを利用して視覚化することも障害者支援施設で取り入れる方法として有効であるといえるでしょう。
また、急なスケジュール変更を極力行わないということも大切です。
介護職員の都合でコロコロとスケジュールが変わることは自閉症の利用者以外にとっても大きなストレスとなる可能性があります。
決められたスケジュールを介護職員が率先して守ることが求められます。